mopetto2012のブログ

朴裕河氏が『帝国の慰安婦』を著しました。私は、そこに差し出された「新しい偽善のかたち」から誤謬の一つ一つを拾いつつ、偏狭な理念に拒否を、さらなる抑圧に異議申し立てをしていくものです。

2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

朴裕河『帝国の慰安婦』批判(5)批判攪乱された「国際法上の議論」と「国内法上の議論」

魔法の花々が呟くように、 >「『朝鮮人慰安婦』として声をあげた女性たちの声にひたすら耳を澄ませることでした。」※注1と話したので、バラの茂みのうしろの方にひっそりと眠っていた女たちは、めぐり合わせを喜び、ひそやかな出会いが取り交わされたよう…

朴裕河『帝国の慰安婦』 批判(4)歴史修正主義者の「良心の呵責」と「罪責感」

ポストコロニアル研究は、常に問題含みであると思うのです。それは、現代史を扱う難しさにあります。「すべての選択がまだ可能であった時期」を人々が覚えていて、人々は、もしかすると別様に起こったかもしれない「偶然」を思い描いたりするからです。つま…

朴裕河『帝国の慰安婦』批判 (3)非歴史的な「ジェンダー誤答」           

鏡のように静かな湖面の底深くには、不気味な〈てい泥〉が堆積しています。その堆積物に、〈死屍累々の腐食〉という本性が隠されているとすれば、どうでしょう? 私は今、その静寂にあえて小石を一つ投げ込んでみようと思います。 2015年2月23日、NHK【ニュ…